カナダドル、上昇が視野に 

この調査レポートは2023年11月2日現在、米ドルとカナダドルに対して分析したものです。 

要点 

• 米FRBの姿勢 

昨日、米FRBの金融政策会合では、予想通り政策金利は変更されなかった。会合後の講演から判断すると、FRBの理事は2つのリスクのバランスを取ろうとしている。利上げをしすぎて不必要に深刻な景気後退を引き起こしたくはなく、インフレが再び加速したり、2％の目標を大きく上回る水準で安定することも望んでいない。短期的に、ドルがさらに上昇し続ける土台はない。 

• カナダドル、強含み 

カナダの雇用統計によると、労働市場の需給逼迫は続いており、賃金は明らかに上昇し続けている。このデータは意外と、カナダ中銀による追加利上げの可能性を高め、原油価格の上昇見通しもカナダドル高の可能性を高めている。 

テクニカル分析 

デイリーチャート分析 

（米ドル/カナダドルデイリーチャート。情報源：Ultima Markets MT4） 

• ストキャスティクス・オシレーター 

指標は買われ過ぎのゾーンで弱気なシグナルを示した後、昨日から下落に転じ、為替レートが下落に転じる可能性を示唆している。 

• ケイ線 

為替レートは4営業日間高値で推移した後、昨日は小さな十字線で取引を終えた。今日、もし大きな陰線の実線が出るようなら、相場はより深い下降修正の傾向になるかもしれない。 

• 5日移動平均線 

最近の相場は5日移動平均線が下支えられていて、5日移動平均線を割り込めば、為替レードの上昇トレンドは短期内に終焉を迎える可能性がある。 

1時間チャート 

（米ドル/カナダドル1時間チャート。情報源：Ultima Markets MT4）

• ストキャスティクス・オシレーター 

指標はまだ売られ過ぎのゾーンにあり、強気なシグナルも見当たらないことから、ベア相場の勢力が台頭していると考えられる。安易に底値の大量買いができないと示唆している。 

• ケイ線 

10月31日からの高値オシレーターによって長方形のパターンが形成され、相場はオシレーターを割り込んた後、赤の65日移動平均線もその下降トレンドをサポートすることができなかった。相場の次のターゲットは黒い支持線であり、200日移動平均線と重なる可能性もある。 

PIVOTインジケーター 

（米ドル/カナダドル1時間チャート。情報源：Ultima Markets MT4） 

• Ultima MarketsのMT4にあるPIVOT指標によると、当日の中心価格は1.38655。  
• 1.38655より上ではブル、第一ターゲット1.38898、第二ターゲット1.39233。
• 1.38655より下ではベア、第一ターゲット1.38321、第二ターゲット1.38076。  

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