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世界の通貨バスケットに対する米ドルの指標である米ドル指数は、先週102台を割り込み、火曜日には102.5前後で推移していた。これは投資家が米連邦準備制度(FED)がこの利上げサイクルを早期に終了させることに賭けているためでもある。しかし、米連邦準備制度(FED)高官数人の最近の発言は、政策転換への期待を弱めている。
シカゴ連銀のオースタン・グールスビー議長とクリーブランド連銀のロレッタ・マイスター議長は最近、インフレ抑制のためには金利を長期にわたって制限的に維持する必要があると公の場で発表した。ニューヨーク連銀のジョン・C・ウィリアムズ議長もインタビューで、早ければ3月の利下げは時期尚早だとの見方を示した。
大西洋の反対側にある欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(BOE)は、最新の金融政策決定会合で政策金利を据え置いた。ECBが無担保コール翌日物金利を4.00%に据え置いたのは、成長懸念のなか、慎重な引締めの姿勢を反映したものだ。両国の中央銀行は、高インフレを抑制する手段として、現在の金融引き締めを維持する決意し、さらに、中期的な物価安定を達成するため、景気減速を容認し、インフレの抑制を図ることを表明した。
市場投資家は現在、金曜の米個人消費支出(PCE)統計の発表を待っている。PCE指数は米連邦準備制度(FED)が推奨するインフレ指標で、世界最大の経済大国で物価上昇圧力が緩和しているかどうかを見極める重要な指標となる。インフレ率が低下傾向にあることをより確信させる兆しを示せば、この統計は利下げ期待を反転させる可能性がある。全体として、主要中央銀行は依然として高金利環境の長期化に取り組んでおり、2024年初頭の利下げへの期待は弱まっている。
(米ドル指数推移 月足チャート)
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