米労働市場の冷え込み　米国株は上昇、利上げ終了へ 

米国株、セクターを問わず買いの勢いが強い 

11月2日、ダウ平均株価は500ドルを超える大幅な値上がりとなり、1日の上げ幅としては6月以来の大きさとなった。S&P指数は1.89%上昇し、これも4月以来の1日最大の上昇率を記録した。ナスダックは2.36%高で取引を終え、7月以来の高い伸びを記録した。エネルギーと不動産が3.0％以上上昇し、全11セクターの上昇を牽引した。楽観的な見方は、米連邦準備制度理事会（FRB）の利上げ完了を期待する声が高まっていることに起因している。一方、米10年債利回りは3週間ぶりの低水準となり、4.65％まで低下した。 

（米国株セクター別パフォーマンス。出所：ブルームバーグ） 

米労働市場、減速の兆し 

米国10月28日までの一週間の新規失業保険申請件数は5,000件増の21.7万件となり、市場予想の21万件を上回った。この数字は約2ヵ月ぶりの高水準となった。また、先週の継続受給件数は3万5,000人増の181万8,000人となり、市場予想の180万人を上回った。 

これらのデータは、連邦準備制度理事会（FRB）のシグナルとは一致している。大変厳しい状況が続いているにもかかわらず、失業者が雇用を維持するためにさらに大きな挑戦に直面していることと、労働市場の状況が軟化傾向にあることを示唆している。投資家は金曜日の非農業部門雇用者数の発表を心待ちにしている。エコノミストは、9月の非農業部門雇用者数は33万6,000人増に続き、10月の非農業部門雇用者数も18万人増と予測している。 

（失業保険申請件数。出所：米国労働省） 

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