米製造業PMI、予想を下回る 

全米供給管理協会（ISM）が発表した2023年11月の製造業景況感指数は46.7と、前月から変わらず、市場予想の47.6を下回り、製造業の縮小圧力が継続していることを示す。統計によると、ファンダメンタルズの継続的な変化を明らかにしている。生産指数は48.5と、10月の50.4から縮小域に落ち込んだ。さらに、雇用指数は45.8と、前月の46.8から低下し、製造業失業率の加速を示唆した。サプライヤー売上高指数は47.7から46.2へと14ヵ月連続で低下し、需要減退に伴いサプライヤーの売上高が減少している。 

ややポジティブな視点から見ると、新規受注指数と在庫指数が、同じく縮小傾向にあるものの、緩やかな傾向を示した。新規受注は10月の45.5から48.3に上昇し、在庫は43.3から44.8に上昇した。さらに、支払価格指数は45.1から49.9に上昇し、エネルギー市場の軟調が製造業の投入価格の緩和と安定につながったことを示唆した。しかし、エネルギー価格の低下は鋼材価格の上昇によって一部相殺された。 

今後を展望すると、製造業のリードタイムは全体的に圧縮され続けていく。リードタイムの短縮は通常、製造業が生産状況を確保し、完成品をより早く出荷できるようになるため、将来の生産活動の条件が改善されることを意味する。しかし、こうした前向きの改善があっても、最新のPMI統計によれば、製造業は現在深刻な不振に陥っている。こうした低迷がいつまで続くかは、世界的な需要とエネルギー・商品価格の安定に大きく左右される。 

（出所：ISM製造業景況感指数） 

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